スペック
身長201cm、体重150kg(競技最重量時156kg)。胸囲160cm、腰囲104cm、上腕60cm。上腕60cmというのがどういうことか説明すると、普通の人間の太もも周りとほぼ同じだ。
奥さんのこと
妻のクリスティンはスウェーデン最強の女性に2度輝いた元チャンピオン。キャリアを通じてすべての試合に帯同し、サポートし続けた。つまりこの夫婦、二人合わせてスウェーデン最強の男と最強の女だ。家庭内の力関係がどうなっているのか、外からはまったく想像がつかない。
アームレスリングの怪我をきっかけにストロングマンへの転向を後押ししたのも、クリスティンだったという。夫を世界最強に育てた妻でもある。
ストロングマンへの転向は、ほぼ偶然だった
1995年、友人たちと入場無料目当てでベンチプレス大会に出場したところ、スウェーデンのプロモーター、ルーン・アンダーソンに才能を見出され、第1回スウェーデン最強の男へ招待された。ストロングマンの経験がほぼゼロのまま出場し、優勝した。無料入場目当てで行ったら世界最強になった、という話だ。
腕を折った事件
1995年のワールズ・ストロンゲスト・マン、バハマ大会でのアームレスリング種目中、対戦相手のオーストラリア人レスラー、ネイサン・ジョーンズの上腕骨を折ってしまった。ジョーンズが初心者特有の「サイドツイスト」という危険な動作をとったことが原因で、サミュエルソンの強さと組み合わさって骨折に至った。
事故の後、ジョーンズが「島から生きて出られると思うなよ」と言っているという話がサミュエルソンの耳に入った。すると彼はジョーンズを自ら探し出し、「何か言いたいことがあるか」と直接話し合いの場を持った。二人は話し合い、円満に別れた。
事故直後、サミュエルソンはジョーンズについて「今まで対戦した中で最も強い相手だった」と語った。謝罪も弁解もせず、相手に敬意を示した。この振る舞いが、ファンから長年語り継がれている。
人間性
IronMindの関係者がある日サミュエルソンに電話したところ、ワールズ・ストロンゲスト・マンチャンピオンで最も商業的に成功したストロングマンであるにもかかわらず、兄のトルビョルンの農場作業を手伝っていた。
世界最強の男が農場で兄の仕事を手伝っている。ハリウッドに呼ばれても断り、農場に帰る。このギャップが、ファンが彼を愛する理由の大きな部分を占めている。
意外な趣味と挑戦
マッスルカーとモータースポーツが大好きで、2010年にはWRC(世界ラリー選手権)のラリー・スウェーデンに出場。55台中35位でゴールした。「子供のころからの夢だった。セバスチャン・ローブと同じスタートラインに並ぶことを考えるだけで息が止まりそうだ」と語った。世界最強がセバスチャン・ローブに憧れている。スケールの大きさがおかしい。
2009年にダンスで優勝した
2009年、スウェーデン版「ダンシング・ウィズ・ザ・スターズ」に出場し、シンガーソングライターとの決勝を制して優勝した。身長201cm・体重150kgの男がダンスで優勝している。これをどう受け取ればいいのかしばらく考えたが、たぶん素直にすごいと言えばいい。
ホールオブフェイム入り
2017年、ワールズ・ストロンゲスト・マンのホールオブフェイム(殿堂)入りを果たした。
収入・ネットワース
正確な数字は公開されていないが、複数のメディアが推定値として100万ドル前後と報じている。ただしこれは強い根拠のある数字ではない。
確かなのは、現在の本業が農業だということだ。世界最強の男の肩書を持ちながら、毎朝牛の世話をしている。それがマグナス・サミュエルソンという男の本質なのかもしれない。
ファンが彼を好きな理由
強いだけなら他にもいる。でも彼には「強さに見合った人間性」がある。自分から折った腕の相手を探しに行く誠実さ。世界最強になっても農場を離れない根っこ。ダンスにも全力で挑む柔軟さ。薬物なしへの信念。すべての大会に帯同した妻への感謝。
ファンが作ったコピーがある——「世界最強の男は、世界で最も謙虚な男でもある」。これが少し大げさとしても、まったく外れているわけでもないと思う。

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