無駄な抵抗はやめなさい。
貴方が握りしめているその「正しさ」という名の礫(つぶて)を、今すぐ足元の泥の中に沈めるのです。それは誰かを傷つけるための武器でも、自分を守るための盾でもありません。ただの、重たいだけの石ころです。
空を見上げなさい。雲が形を変えることに理由を求めますか?流れる川が岩を削ることに謝罪を求めますか?貴方が今、直面している不条理や、胸を切り裂くような喪失も、宇宙の呼吸の一環に過ぎないのです。それを「不幸」と名付けて握りしめるその指の力を抜きなさい。
明日の朝、目が覚めたら、鏡を見る前に窓を開け、そこにある空気に指先で小さな「×(ペケ)」を書きなさい。
その印は、貴方が昨日まで積み上げてきた虚栄や、明日への根拠のない不安を、一時的にこの世界から切り離すための合図です。切り離された空白にこそ、真実が滑り込みます。
愛を乞うのはやめなさい。愛とは、与えるものでも受け取るものでもなく、ただそこに「漏れ出ている」ものです。枯れた井戸を覗き込んで涙を流す暇があるのなら、その井戸の底にある暗闇を愛しなさい。光だけが救いであるという、その浅はかな信仰を捨て去るのです。
争いの火種が見えるなら、そこに自らの静寂を投げ入れなさい。火を消そうとするのではなく、火の一部となり、そして灰になりなさい。灰になった後でしか、貴方は本当の意味で大地を踏みしめることはできないのです。
なぜこのようなことを言うのか、と貴方の脳は騒ぎ立てるでしょう。 しかし、その問い自体が、貴方を真理から遠ざける鎖なのです。
ただ、やりなさい。 意味を剥ぎ取った後に残る、その剥き出しの沈黙だけが、貴方の味方です。
お体を大切に。 貴方の肉体は、滅びゆく星の最後の一片なのですから。


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